この場合、レストランで食事をして、1万円を使ってしまうか、または貯金してしまうわけですが、仮に貯金したとすれば、これがお金の「貯蓄の手段」としての役割になるわけです。
歴史的にみれぱ、昔は様々なものがお金の代わりをしていました。
例えば、江戸時代のコメとか、変わったところではヤップ島の穴のあいた石などがお金の代わりをしていたわけです。
さて、お金の役割は理解しましたが、原始経済から次第に豊かになってくると、人々の間には蓄えができてきます。
この蓄えを持っている人は、できるだけ有利にこの蓄えを増やそうとします。
蓄えの発生とその蓄えを有利に増やそうとする人々の動きは、人間社会に新たな展開を与えます。
例えば、竹かごを作るのが上手な人がいれば、その人は自分一人で作るよりも、たくさん人を雇って作ればもっとたくさん竹かごを作れ、結果的に蓄えを増やすことができると考えるかもしれません。
このように考える人達は、自分でお金を持っていなくても、お金を持っている人、または蓄えのある人からお金を借りてきて人を雇うことを考えるかもしれません。
その方が、自分の蓄えが十分な額になるのを待っているよりはるかに速いからです。
さて、それではお金の余っている人と足りない人がいるわけですから、余っている人(家計部門)から足りない人(事業会社、公共部門)へ、お金を回せばよいわけですがこの方法をみてみましょう。
家計部門から事業会社、公共部門へお金を回す一般的な方法は、各家庭が銀行、郵便貯金等へ預金し、その預金を銀行などの金融機関がまとめて、各事業会社または公共部門へ貸すという方法です。
各事業会社は、先程のかご屋さんの例のようにお金を借りて自分の事業を拡大しようとするわけですが、事業拡大のタイミングが悪ければ、倒産する可能性もあります。
したがって、この時一番重要なことは、各金融機関が貸し出しのプロとして各事業会社の事業リスクを的確に判断し、どのような金利でどのくらい貸すかという判断をするということです。
この判断が正しければ、各家庭の預金は金利が付いて増えていきますし、仮にお金を貸した事業会社が倒産してしまっても、預金者と事業会社の間の銀行が防波堤となり、各事業会社の持つ事業リスクが直接各家庭へ及ぶこともないわけです。
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